【意味がわかると怖い話】八番目の家主(林 風也)

【意味がわかると怖い話】八番目の家主(林 風也)

【魑魅奇譚(すだまきだん)~怪談部会~】
毎週水曜日更新!

意味がわかると怖い話
「八番目の家主」
<語り手>
林 風也

<全文>
「家主さん、こんにちは」

僕はいつものように、庭の掃除をする隣の家の家主さんに、挨拶をしました。家主さんは70歳くらいの高齢の方です。

家主さんはニッコリと微笑み、僕に会釈をし返してくれました。
そして今日も、僕は出かけます。

数日後、またいつものように家を出ると、庭の掃除をする家主さんがいました。

「家主さん、こんにちは」

今日もまた、家主さんはニッコリと微笑み、僕に会釈をし返してくれました。
そしてその日も、僕は出かけます。

こんな風に、いつも愛想良くしてくれる家主さんのことが、僕は大好きでした。

少しでも何かお礼がしたい。
だからその日の僕は、家主さんに手土産を持って帰りました。

「家主さん、いつもありがとうございます」

僕が手土産の入った紙袋を手渡すと、家主さんはニッコリと微笑み、手土産を受け取ってくれました。

今思えば、僕が今の家に引っ越してまだ半年も経ちませんが、隣の家の家主さんは実は八番目の家主さんなんです。

半年の間に何度も住む人が変わる隣の家。

僕はゾッとしました。
もしかすると隣の家って、よく聞く事故物件なのでは?と思ったからです。

思い返せば、隣の家の家主さんはこれまでもみんな高齢の方ばかりでした。

そして、今の家主さんのように、僕が出かける時に挨拶をすると、ニッコリと微笑み、会釈をし返してくれていました。

僕は八番目の家主さんと同じように、これまでの家主さんにも、お礼がしたくて手土産を渡してきました。

しかしこれまでの家主さんは、手土産を渡した翌日から、僕が挨拶をしても微笑み返してくれなくなりました。

手土産が気に食わなかったのでしょうか?

それからしばらくすると、家主さんは姿を見せなくなり、気づくと次の家主さんに変わっていたのです。

もしかしたら、今の家主さんも次に会う時は微笑み返してくれないかもしれまん…。

次の日、家を出るといつものように家主さんが庭の掃除をしていました。
僕はいつものように挨拶をします。

「家主さん、こんにちは」

すると家主さんは、いつものようにニッコリと微笑み、会釈をし返してくれました。

ああ、良かった。
この八番目の家主さんは、しばらくは住み続けてくれるでしょう。

嬉しくなった僕は、今日もまた家主さんに手土産を渡そうと思いました。

<出演>
【国沢一誠】(https://twitter.com/kunisawaissei)
松竹芸能で元ヒカリゴケとして活動。当時は「人志松本のゾッとする話」にも出演したこともある。現在は怪談イベントやイラストレーターとして活動する一方、自身が立ち上げた動物保護チーム「ぼくらのて」の代表を務めている。

【みづきあかり】(https://twitter.com/mizukiakari1001)
ロンドンブーツ田村淳さんがプロヂュースしたアイドルグループ「スルースキルズ」の元メンバー。現在は配信番組やイベントなどで活動中。心霊は苦手だというが、数々の恐怖に挑んて行く。

【根本羽衣】(https://twitter.com/ts_uichan)
ロンドンブーツ田村淳さんがプロヂュースしたアイドルグループ「スルースキルズ」の元メンバー。現在もイベントやレギュラー番組のMC、舞台など、マルチに活動中。泣く子も黙るド天然で、心霊もびっくり⁉

【西島英斗】(https://twitter.com/613_hide)
北海道岩見沢市出身。音楽活動・舞台・映像マルチで活動中。 母方の家系は霊感が強く、幼い頃は子守唄代わりに母から怪談話をしてもらいながら眠りについていた。 数々の心霊スポットや怪談イベントに足を運んで来たホラー好きの変態。

【日下愛梨】(https://twitter.com/KukkuRia0103)
北海道で生まれ、宮城で葬儀会社の孫として霊柩車のある家で育つ。高校から東京進出し、学業をこなしつつイラストレーターとしても活動をしている。虫好き、心霊好きという、女子には中々いないタイプの変わり者。

【安部創太】
英語ペラペラのバスケ大好きボーイ。何事にも挑戦をモットーに、心霊スポットに赴く。熱血的なその姿は、見るものすべてを大きく包み込む包容力がある。

<ディレクター>
【林 風也】(https://twitter.com/taka_yasshi)

<制作>
魑魅奇譚

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